マ王の花嫁
力が入らず、一瞬よろめいたものの、歩けない事はないはずと思った私は、「大丈夫です」と答える。
「ですが、そのぅ・・・」
「何だ、ディア」
「できれば何か羽織るものが欲しいのですが。この格好では寒くて」
それよりも、ライ様に裸体を見られるのは・・・今更かもしれないけれど、それでもすごく恥ずかしい!
という私の気持ちが、赤らんでいる顔で分かったのか。
ライオネル様は、ニヤリとしながらベッドをおりると、鮮やかな手つきでサッと布団からシーツを取り去り、そのシーツを、私に巻きつけるように着せてくれた。
私の肩に大きな手を置いて、背後から「少しは温まったか?」と聞いてきたライオネル様も、完全なる裸体だというのに、相変わらず熱い体をしているのは、筋肉が常に燃焼しているからなのかしら。
・・・って、今はライ様の逞しい体を感じる事より、先に切実な用を済まさなければ!
私は震える声で「はい。ありがとうございました」と答えると、一歩前へ踏み出した。
同時に、ライオネル様は、私の肩に置いていた手を離した。
けれど、そんな私の歩く後ろ姿を、ライ様が見ている。
視線を感じる!
私は、少しばかり緊張しながら、トイレの扉を開けた。
「ですが、そのぅ・・・」
「何だ、ディア」
「できれば何か羽織るものが欲しいのですが。この格好では寒くて」
それよりも、ライ様に裸体を見られるのは・・・今更かもしれないけれど、それでもすごく恥ずかしい!
という私の気持ちが、赤らんでいる顔で分かったのか。
ライオネル様は、ニヤリとしながらベッドをおりると、鮮やかな手つきでサッと布団からシーツを取り去り、そのシーツを、私に巻きつけるように着せてくれた。
私の肩に大きな手を置いて、背後から「少しは温まったか?」と聞いてきたライオネル様も、完全なる裸体だというのに、相変わらず熱い体をしているのは、筋肉が常に燃焼しているからなのかしら。
・・・って、今はライ様の逞しい体を感じる事より、先に切実な用を済まさなければ!
私は震える声で「はい。ありがとうございました」と答えると、一歩前へ踏み出した。
同時に、ライオネル様は、私の肩に置いていた手を離した。
けれど、そんな私の歩く後ろ姿を、ライ様が見ている。
視線を感じる!
私は、少しばかり緊張しながら、トイレの扉を開けた。