マ王の花嫁
もうすぐ21歳になる、恋愛経験皆無なこの私が、いきなり結婚するなんて!
太陽が南から昇るくらい、ありえないことだと思っていたけれど・・・ジュリアや孤児院の子どもたちが知ったら、さぞ驚くことだろう。
庭園のオバサンたちは、「天地がひっくり返る!」と大騒ぎするかもしれない。
急に村のみんなを思い出した私の顔に、悲しい笑みが浮かぶ。
でも・・・これは偽りの結婚。
しかも私は、夫となる男性を・・・私の隣にいるライオネル王を、この手で殺さければならない。
こんな私に幸せが訪れることは、二度とないはず・・・。
そのとき、「誓いの口づけを」という司祭様の声が聞こえた私は、思いきり体をビクつかせて驚いてしまった。
太陽が南から昇るくらい、ありえないことだと思っていたけれど・・・ジュリアや孤児院の子どもたちが知ったら、さぞ驚くことだろう。
庭園のオバサンたちは、「天地がひっくり返る!」と大騒ぎするかもしれない。
急に村のみんなを思い出した私の顔に、悲しい笑みが浮かぶ。
でも・・・これは偽りの結婚。
しかも私は、夫となる男性を・・・私の隣にいるライオネル王を、この手で殺さければならない。
こんな私に幸せが訪れることは、二度とないはず・・・。
そのとき、「誓いの口づけを」という司祭様の声が聞こえた私は、思いきり体をビクつかせて驚いてしまった。