マ王の花嫁 
「わたしは・・・ジョセフィーヌ、です」
「・・・何だ、そのキスの仕方は。キスと言うのはな、ただ唇を押しつければ良いのではないぞ」
「えっ?あ、あの・・・ぅんんんん・・・・っ!!」

うわぁ!どうしよう!!
王が・・・舌を私の口中へ入れて・・・あれ?
これ・・・味が・・・蜂蜜!?

とにかくこれは、フォルテンシアじゃない!
だから王は、いまだに眠りに落ちていないのか・・・。

『メリッサよ、ライオネル王を殺してはならん』

「・・・フィリップ」
「ほぅ。キスが下手な上に、他の男の名を呼ぶとは。余裕だな」
「はいっ?いえ、フィリップとはそういう関係ではなく、ってちょっと何を・・・」

必死の弁明を聞いていないライオネル王は、私を後ろ向かせると、力任せにコルセットを引き裂いた。

「な、何てことを!きゃあっ!」

私がふり向いた途端、ライオネル王は私をヒョイと抱きかかえてスタスタと歩くと、広大なベッドへ私をドンと落とした。

そしてすかさず私の上にのしかかる。
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