マ王の花嫁
・・・今から1ヶ月程前からだろうか、あの夢を見始めたのは。
最初はただ、あの男性の姿形があるだけだった。
日を追うごとにその男性は動き始めて、今日は初めて声を聞いた。
こげ茶色のまっすぐな短髪は、まるで針のよう。
そして、髪と同じこげ茶色の瞳は、星のようにキラキラと光って見えて・・・男らしい力が集約しているように感じる。
スッと伸びた鼻の下にある、薄く形良い唇。
端正な顔を覆う少々角ばった輪郭に、衣服を着ていても分かる、ガッシリとした体躯。
太く長い男らしい指・・・確か左の薬指に、金の指輪をつけていて。
その指輪には、獅子と思われる紋章があった。
フィリップみたいに、白いブラウスに黒いパンツという、ごく普通の衣服を着ている恰好と、金の指輪という組み合わせは、何となく不釣合いだと思うけれど、その人が身につけていれば、どんな組み合わせをしていようと自然と似合う、そんな気がした。
最初はただ、あの男性の姿形があるだけだった。
日を追うごとにその男性は動き始めて、今日は初めて声を聞いた。
こげ茶色のまっすぐな短髪は、まるで針のよう。
そして、髪と同じこげ茶色の瞳は、星のようにキラキラと光って見えて・・・男らしい力が集約しているように感じる。
スッと伸びた鼻の下にある、薄く形良い唇。
端正な顔を覆う少々角ばった輪郭に、衣服を着ていても分かる、ガッシリとした体躯。
太く長い男らしい指・・・確か左の薬指に、金の指輪をつけていて。
その指輪には、獅子と思われる紋章があった。
フィリップみたいに、白いブラウスに黒いパンツという、ごく普通の衣服を着ている恰好と、金の指輪という組み合わせは、何となく不釣合いだと思うけれど、その人が身につけていれば、どんな組み合わせをしていようと自然と似合う、そんな気がした。