マ王の花嫁 
「聞こえなかったな。俺の髪型が気に入ったのか?マイ・クイーン」
「いっ!え、っと、はいっ。気に入りましたっ」
「何が気に入った」
「あ、貴方様の・・か、髪・・・。短い髪型も、そのぅ・・・」
「ん?聞こえんぞ、マイ・クイーン」
「だからよく似合ってるし、私は気に入ったって言ってるでしょ!そんなに近づかないでくださいっ!」

・・・・し、しまった・・・。
一国の王に向かって、怒るように叫んでしまった!
しかも相手は魔王と呼ばれているライオネル王で、私にとってはかなり近くにいらっしゃるというのに!

「ああああのっ!すみま・・」

全身に冷や汗を流しながら、必死で謝罪の言葉を発している途中だったのに、ライオネル王は、なぜか笑っている。
しかも、嘲笑ではなく、心の底から面白いといった感じで。
アイザックも同じように豪快に笑っているのは・・・一体何故?

分からない!!

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