見上げた空は広かった
ハナはただの同情だけで俺とあの日寝たのだろうか。
俺の方こそもしかしたら何かを期待していたのではないか。

途端に目の前にいるこの少女の前には高い塀のようなものがある気がした。
背伸びをしても覗けない。
分からなくなった。
あの日ハナはその目で俺になにを見たのだろう。
目が覚めてた時になにを思ったのだろう。
俺の肌を撫でてかわいそうだなと思ったのだろうか。
だから、まるで壊してしまうくらいに強く君の細い首を押しつぶそうとした俺の両手を拒まなかったのか。
それとも本当は何も考えてすらないのか。

ハナの気持ちが分からない。

全く何も見えないと分かったこの状態でどうしてか俺はものすごくハナを欲しがった。

レオに嫉妬しているのかー。
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