見上げた空は広かった
そんな時に私達はレオに出会った。

レオは私とアルベルトの行きつけのバーで私に話しかけて来た。
背が高くて金髪碧眼。
日本人が描く外国人そのものって感じだった。

いい意味でフレンドリーな悪くいうと少し馴れ馴れしい彼の勢いに押される。

いったいどこの国の人なんだろう。

と私は思った。

彼は明るい笑顔で
「南米だよ。分かる?」と聞いて来た。

一番最初に出て来た国がコロンビアだった。
ただ幼馴染がコロンビアと日本のハーフだったから出て来ただけで彼がそこから来ただろう確証はなかった。

「コロンビア?」と聞いた。
一瞬間が空いたので外れたかなと思い、次にパッと浮かんだチリを付け足す。

レオは少しだけ驚いたように
「コロンビアで正解だよ」とテンション高く答えた。
あまりにもその時の笑顔が無邪気に見えて数分前まであった緊張感は徐々に溶けていった。
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