見上げた空は広かった
どうしてそのページを探したくなったのかは分からない。

アルベルトを見ていてふと思い出したからだ。

黒く少しウェーブかかった髪。
明るい茶色の目。
惹きつけられるような目力。
このアルマーニの広告塔のような男はひどく自分を嫌っているように見えたからだ。

彼が堕落しているのかなんて分からない。
けれどもこのままだといつか彼は一人で暗い海の底へ沈んでいくのではないのかと私は何故だか心配になった。
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