見上げた空は広かった
「俺は、どうだろう。きっとそんなに普通じゃないかもしれない」

「どういうこと?」

ハナは飲んでいたギネスの缶ビールを両手で握りしめながら言った。

「普通じゃない大切な人がいた」

無意識のうちに言葉がでた。

その後にまたなんでこんな話しようとしてるんだろうと後悔の波が一気に押し寄せる。
出会って間もない奴に俺は何を期待しているんだろう。

「どんな人だったの?」

ハナはわざと目線を外しながら聞いた。
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