見上げた空は広かった
なんか2人とも落ち着いてんなぁ。
と俺は思った。

きっと同い年くらいのはずなのに2人の周りには独特の雰囲気が漂っていた。

するとアルベルトの方が何処かに行った。
トイレか何かかな?
これを逃すといけないって俺の中の本能みたいなのが騒ぎ始めた。

「ちょっと聞いてる?」アナが少しだけふてくされてる。
「ごめん、俺ちょっとトイレ行ってくるわ」
と適当に嘘をついて席をたった。

ハナは初老のバーテンダーとやり取りをしている。
自然とハナの横のスペースに入る。
「俺にもギネスちょうだい」
勢いよく大声で注文した

ハナが何を頼んだか聞こえたので同じのを頼んだ。
ハナは少し驚いて俺の横顔を見る。

俺は振り向き彼女の顔を目で捉えた。
2秒だけ待った。

「こんばんは、そこの大学でしょ?」
俺は話しかけた。
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