見上げた空は広かった
「お前ドイツ人?」
苗字と見た目からそう推測する。

「うーん惜しいけど違う」
こいつはまたニコッと笑った。
金髪にくりっとした青い目。
身長も俺と変わらないくらいか俺より少し高い。
残念なくらいにガリガリだけどそこを除けばこいつ絶対モテるよな。
ていうか絶対自分の容姿に自信あるだろう。

「どこ?」
「コロンビアだよ。両親ドイツ人だけど」

あぁ、だからこんなにチャラいのか。
となんとなく納得した。

「それあんまりおしくないよね」ハナはケラケラ笑いながら言った。
「いや、一応ドイツ人っちゃドイツ人かなぁっと思って」とレオは笑顔で答える。
「これ、コロナ」ハナは自分の右側においていたコロナを俺に渡した。
俺はコロナを受け取る。

「3人ならテーブル座らない?」と俺。
「確かにその方が話しやすいしね」

ハナもレオも賛成したので俺たちは空いていた窓側のテーブルへと移った。
< 96 / 134 >

この作品をシェア

pagetop