見上げた空は広かった
「私、トイレいってくるね」
とハナが席を立った瞬間に俺はレオと二人きりになった。
「かわいいねハナちゃん」レオが何かを探りたげに聞いてきた。
「うん、俺も思う」
「以外とそう言うこと素直に認めるんだね」ニヤっとからかうように微笑む。

「素直に認めるも何もみんなかわいいって言ってるし」俺は平然を装う。
「どこまでいったの?」
レオは急に真顔で俺の顔を見た。
「関係ないだろ。ていうか俺、彼女とかいらないし」
俺がそう言うとレオはつまらなさそうな顔をした。
「だよねー。ハナも彼氏とかいらないかなぁって言ってたしね」
とレオは少しだけつまらなさそうな顔をした。

「何、狙ってたの?」
「かわいいなぁっては思ったけど、俺さ寂しがり屋だから無理かな」
そう言うとレオは自分のもっていたギネスを飲んだ。
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