恋のお勉強はじめました!〜まずはキスから〜
嵐さんは答えずに、微笑んで言った。

「そろそろ出るか。」

はぐらかされたー

それが思いの外ショックすぎて・・たちまち勇気がしぼんでいく。

はい、と力なく返事して立ち上がった。

「歩けるか?」

「・・らいじょうぶです。」

ふらりとふらつきながらお店を出る。

夜風がやけに冷たくて、私は一気に冷静になった。

研修だって言ってたじゃない。

っていうか、研修だってば。

最初から。

それを、私ってば何か勘違いして・・まるで本当のデートみたいに・・。

「お待たせ、寒いだろ車にー、っておい泣いてんのか?」

「へ?」

私は自分の頬を指先で拭った。

「はれ?ほんとだ、泣いてー」

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