恋のお勉強はじめました!〜まずはキスから〜
五十川嵐は、微笑んで唇を離して、私のウエストに添えた手で体を引き寄せた。

「フレンチ・キスでそんな顔されるとは思わなかったな。」

フレ・・フレ・・

私は口元に腕をやって叫んだ。

「そうっいう問題っじゃ・・」

言葉も途切れ途切れに、私は寒空を溶かすような熱を感じて身じろいだ。

それを止めるみたいに私を抱き寄せて、嵐さんは言う。

あの悪そうな笑みを浮かべて囁いた。

「お勉強ですよ。」

お、お勉強ーっていうか、研修でしょ?!

「研修でキ、キ、キスするなんて聞いてませんっ!!!」

「そうですね、言ってませんでしたから。」

そんなしれっと!

「けど、これが荒療治ってやつですよ。」
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