ホームランを胸に ファースト
それからいつものように涼に話をかけ続けた。

でも、涼は目を開けなかった。

時間は夜の9時になり、もう帰れと先生に言われた。

離れたくないけど仕方がないから帰る支度をしてバックを肩にかけ、最後に涼に話しかけた。

「明日来るからね。おやすみ」

そう言って保健室を出ようとドアに手をかけた時。

「葵?」

後ろから声が聞こえた。

「涼?!大丈夫か?」

「大丈夫だよっ!」

< 117 / 176 >

この作品をシェア

pagetop