【短編】君と卒業式


「…寂しいよ。当たり前じゃん。ずっと一緒だったし」



私はマオから目をそらして、そういう。


「だな」



「マオだってちょっと寂しいでしょ」


私だけ寂しいのは嫌だけど。
マオは男だから、そういうの割と平気だったりするのかな。



「バーカ」


マオは急にそう言って、卒業証書の入った筒で私の頭をポカッと叩く。



「ちょっとー!これ結構痛いんだよ?」


突然、暴力をふってきたマオを叱る。


「ごめん。ちょっととかいうから」


マオは謝ってからそう言う。



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