【短編】君と卒業式


「え…なんで…?」


突然のマオの発言に、また心の声が読まれたのかと焦る。



マオの第2ボタン…。



欲しいけど…。



「寂しいなら、これ持ってればいいよ。これ俺の形見」


「え…なんか余計寂しいよ、形見なんて」


「うん。じゃあこれの名前は今日からリトルマオな」


「はい?」


マオは私の声なんて、大体聞き流してから、リトルマオと名付けられたばかりの第2ボタンを私の手に渡した。



「俺にもなんかちょうだい」


マオは、私に手を差し出してそう言った。


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