花束〜Bouquet〜【短編】
当たり前になりつつある週末デート。
互いに忙しくて、なかなか会えない俺たちの数少ない二人の時間だった。
彼女の名前は、上野華菜。どこにでもいるような普通のOL。
名前にもなっているせいか、花が好きでやたらと詳しい。
彼女の家の机の上には、いつも何かしらの花が飾られている。
小柄で華奢な彼女だが、芯はしっかりとしていて、俺なんかよりもよっぽど頼りになる。
笑顔がふんわりと可愛い華菜は、俺にはもったいないくらいの自慢の彼女だ。
そんな彼女とは、付き合い始めてもうすぐ5か月になる。