許し方がわからなくて
確かに…。

私もわからない。

みんなで壱兄を見てると。

「椎の偽彼氏役だ!」

『はっ?!』

一番に声が出ちゃった。

何言ってるの?

「湊、椎な、彼氏に浮気されて、そいつがストーカーっぽくなってて絶対別れないって言い張ってるらしいんだ。なら、浮気すんなよって話だよな。しかも、相手は彼氏の同僚の女だったらしくて、椎の嫌悪感は半端ないわけだ。そこで…。」

話しの途中で全てを理解したらしい、湊くんが遮って話しだした。

「ああ、椎ならいいぞ。ただし、偽物じゃなくて本物なら。オレ、初カノは椎って決めてたから。やっと椎をくれる気になったのか?」

ん?

なんか気になるワードがいくつかあったけど?!

本物?

てか、初カノって?!

いやいや、湊くんめちゃくちゃモテるよね?!

何の冗談よ?

「湊くん、まだ椎を待ってたの?高校からだから、14年?!えっ、マジ彼女作んなかったの?!」

「ああ。キレイな身体のままだぞ。」

平然と笑に答える湊くん。

「童貞…?」

ボソッと言わないで、蜜!

「当たり前。椎以外にたたねぇよ。」

『こらこら。変な会話になってるから!』

びっくりしてる二人に、知ってた風の壱兄。
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