許し方がわからなくて
で、お分かりかと思いますが、私達キョーダイは数字で繋がっています。

壱、イチ→笑、二(こ)→蜜、ミ(っ)ツ→椎、シイ。

5は名前を思い付かなくて、作るの断念したって母が言ってた。

少し不思議ちゃんな親なんだよね。

ちなみに父は弁護士さん。

母は事務所のお手伝いと言う名の税理士さん。

普通のOLやってるのは私だけなんだよね。

みんな手に職持ってるし、お花屋さんの笑も実はかなり名の知れたフラワーアレンジメントの先生なの。

有名ホテルにお花生けたりなんかして、ひっきりなしに依頼が来るって言ってた。

それだけでもやっていけるのに、お花屋さんは絶対やめたくないんだって。

だから、スタッフを二人雇ってるけど、かなり忙しいみたい。

いつも私にアシスタントになれって、しつこいくらい。

おかげでよく手伝わされてきたから、軽いアレンジならできるようになった。

なかなか楽しくて、実はキライじゃないんだけどね。

「よしっ!ご飯にするよ~!てか、今日臣は一緒じゃないのか?」

お皿に盛り付けながら、壱兄が私を見てくる。

まぁ、いつかはバレるしね…。

同棲までする予定で、兄三人とも面識ありなのが裏目にでたな。

『別れた。』

「はぁ?!」

壱兄と笑が同時に叫ぶ。

蜜も心なしかびっくりしてる気がする。

基本、無表情だからね。

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