ペアリング+゜
私は男の子に背を向けると、ボールを片付けた。
『じゃあ。私、帰るから』
そう言い、教室に戻ろうとしたとき、腕を掴まれた。
「待って!」
男の子を見ると私の心臓はヤバイくらい鼓動を速めた。
「名前は?」
そう言えば。
名前知らないんだ。
私は思い出すかのように名前を口にした。
『中川葉瑠華、』
「葉瑠華か~!俺は中村涼介、じゃあな!」
すると涼介は私の腕を掴んでた手を離し、体育館を出ていった。
これが私と涼介の出会い。
この出会いでこれからの生活が変わって行くなんて思わなかったね...