媚薬と私


送別会当日、僕は定時に仕事を終えた。


送別会の場所は、駅前の居酒屋だ。


個室がある居酒屋で、和食がメインの落ち着いた雰囲気の所だ。


その居酒屋に着くと、幹事の石黒はすでに来て、喫煙所でタバコを吸っている。


「お疲れ様です。」


「まだみんな、揃っていないけど、どうぞ!」


石黒はそう言って、僕を案内した。


僕は約束の時刻ジャストに入ったのだが、まだ誰も来ていない様子だった。


若い女性スタッフが出てきて、笑顔で僕を案内してくれた。


「こちらです。」


僕は靴を脱いで、個室部屋に入った。


「あれっ・・・?」


「高藤さん・・・!?」
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