最後の恋
紅葉の季節が終わり、窓から見える遠くの山頂に薄っすらと白い雪が積もり始めた頃。


その日はインフルエンザでお休みだった2年の先輩の代わりに、お昼休みのカウンター当番を私が引き受けていた。


その日の図書館は私が担当する金曜とは違い、人気(ひとけ)がなくとても静かだった。


貸し出しPCを見ても、今日中に返却予定の本は無さそうでこのまま誰も来そうにない。


新しい蔵書のラベル貼りがまだ残っていたはず。


そう思った私は、カウンター奥にある司書室でラベル貼りをする事に。


ここならドアを開けていれば、誰かが来てもすぐに分かるし。


だけど、そう思ったのが間違いだったのだ。


私はすぐにその行動を後悔することになる。

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