最後の恋
「礼央〜。」
移動教室へ行くため、友人と渡り廊下を渡りきったところで俺を呼ぶ元気な彼女の声が聞こえた。
彼女ーーーというのは図書室のあの彼女…ではなく幼馴染でもある俺の彼女。
声の方に視線を向けると、紫乃が笑顔を向けて俺に手を振っていた。
そんな紫乃に一応、笑顔で応えるとその隣にはもちろん松野さんの姿もあった。
俺の目はここでも松野さんを映す…
あの日の失敗を俺が笑ったあの日から、俺と目が合った彼女はいつも決まりが悪そうに目を伏せる。
その頬を少しだけピンク色に染めて。
あの日の失敗は、今も彼女の中では恥ずかしい出来事として残っているのだろう。
だけど松野さんはそのまま無視するのも悪いと思ったのか、小さく遠慮がちに頭を下げた。
そして俺もそれに合わせて小さく返す。
移動教室へ行くため、友人と渡り廊下を渡りきったところで俺を呼ぶ元気な彼女の声が聞こえた。
彼女ーーーというのは図書室のあの彼女…ではなく幼馴染でもある俺の彼女。
声の方に視線を向けると、紫乃が笑顔を向けて俺に手を振っていた。
そんな紫乃に一応、笑顔で応えるとその隣にはもちろん松野さんの姿もあった。
俺の目はここでも松野さんを映す…
あの日の失敗を俺が笑ったあの日から、俺と目が合った彼女はいつも決まりが悪そうに目を伏せる。
その頬を少しだけピンク色に染めて。
あの日の失敗は、今も彼女の中では恥ずかしい出来事として残っているのだろう。
だけど松野さんはそのまま無視するのも悪いと思ったのか、小さく遠慮がちに頭を下げた。
そして俺もそれに合わせて小さく返す。