最後の恋
憧れから恋に変わっても、私の気持ちは誰にも知られる事なく静かに育っていく。


彼の恋人になりたいなんて望まない。


彼がいるだけで、彼の視界に入れるだけで幸せだった。


「杏奈、ごめんっ!」


目の前で、美人が私にそう言って手を合わすポーズをとっている。


そんな彼女の名前は高岡 紫乃。


誰1人知り合いのいない高校で、初めて出来た友達。


ストレートの黒髮ロングがとても綺麗な色白の彼女は一見大人しそうにも見える美人さん。


だけど話してみるとその印象がガラリと変わる、そんな素敵な人だった。
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