青春MEMORIES
第2話 親切
私の名前は羽柴美央、高校一年生、私には好きな人がいる。それはサッカー部部長の本堂冬樹先輩、眩しくてキラキラの笑顔が眩しい。
「羽柴、ドリンクくれ」
「はーい」
先輩が私にそう言いドリンクを手渡した。先輩に少しでも近づきたくてサッカー部のマネージャーになった。でもマネージャーというのは、かなりの重労働だ。でも私は先輩のことが好きだ。だからどんなにきつくてもやめない。
「羽柴、ちょっと動くな」
先輩に言われ、私は動きを止めた。
「目をつぶってろ」
「へっ、はっはい」
いきなりこんなことを言われ、身体中が熱くなる。急になんだろう。
「もういいぞ」
「へっ」
「髪にゴミついてたぞ」
「えっ」
「目に入ったら痛いだろ?」
「はい」
ちょっとでも期待した私がバカだった。本堂先輩はこういう人だ。
「あっドリンクありがとな。じゃあ」
そう言い本堂先輩はグランドの方へ走って行ってしまった。
本堂先輩は親切心でやってくれたことなのに、期待を裏切られた気分になってしまう。
それでも私は本堂先輩のことが好き、今日も1日、本堂先輩とサッカー部のために頑張ることを誓ったのだった。