幸せになってもいいですか?
確かに私は独身
結婚適齢期は過ぎている
だからと言って
急な話に戸惑いを隠せない
『私、まだ結婚は…』
考えるといてないわけじゃないが
ただお見合いというに抵抗がある
好きな人と結婚したい
「紗枝ちゃん、帰国してからずっと心配なんだよ。俺だっていつまで生きられるかわかんない。シノや園田にいい知らせをして、あの世へ行きたいじゃないか」
あの世って…
まだそんな年齢じゃないでしょ、と
思いながらも
養父と実父の名前を出されると
嫌とは言えなくなってしまう
「彼はね、常田建設の息子さんでね…」
写真の男の話をし始めるみっちゃん
でも、その内容は私の耳には入ってこない