幸せになってもいいですか?
『別に。ただ嫌なことがあっただけ』
それだけ言って瞼を閉じた
疲れた…、眠い…
「そう、仕事?」
『…辞めようかな』
目を開けるほどの元気もなく
ボソッと呟いた言葉
孝なら流してくれるだろうと
そのまま眠りにつこうとした
「なら、俺が引き取ってやるよ」
その言葉がハッキリ聞こえたわけじゃないが
でも、一瞬にして目が覚めた
聞き間違え?夢?
ゆっくり孝の方へ身体を向けると
いつもの優しい眼差し
温かい手がわたしの頬に触れた
「紗枝、捕獲」
その言葉と同時に
孝は優しくキスをしてきた
激しく抱かれた身体を
優しく労わるように
丁寧に…ゆっくり抱いた