幸せになってもいいですか?


帰って、と言って通話を切ろうとしていたが
予想外なことが起きてしまった



そう、起きてしまったのだ…孝が…



「はい、どうぞ。…久慈くんだっけ?お昼まだでしょ?オムライス作るけど食べる?」



久慈くんにコーヒーを出し
キッチンへ向かう孝に
久慈くんは睨みつけていた

それを知ってか知らずか
孝は鼻歌を歌いながら
久慈くんが買ってきてくれた
ポリ袋をガサガサあさり始めた



着替えをし軽く化粧をしたあと
秘書長に謝りの電話を入れた



『久慈くん、用が済んだなら帰ってくれない』



自分の部屋に久慈くんがいる
それだけで落ち着かないのに
孝もいるから尚更落ち着かない

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