幸せになってもいいですか?
「奏と、別れて俺とニュージーランドへ行こう。紗枝と一緒がいい」
そう言ってくれた彼の手には
四角い箱が収まっていた
まさかのプロポーズに
テンションが上がった
ただ、問題があった
当時、一緒に暮らしていた彼
男の弟である、小鳥遊奏
彼と別れること
そして、遅かれ知られる真実をつたえること
「家族に紹介するから、それまでに奏と別れてくれ」
俺が話す、と言ってくれたが
これは私と奏くんの事だからと断った
いつ言おうか、
どのタイミングで言おうか
悩んで悩んで…でも言えなかった
その時、初めて自分の気持ちがわかった
私、奏くんのことが
本当に好きなんだって…