どんな君でも、愛おしくてたまらない。





環くん。



環くんと出会ってなかったら、こんなにもたくさんの奇跡を起こすことなんてできなかった。



数え切れないくらいの幸せを、ありがとう。


一緒に生きてくれて、ありがとう。



空の上から見守っていてくれたら嬉しいな。




今も、これからも、わたしは環くんのことが大好きだよ。






ゆっくり瞼を開けて、お墓を見つめる。



空の上で、環くんはどんな顔をしているんだろう。


……ううん、考えなくてもわかる。



それくらい、そばにいた。




「行こっか、百花」


「うん!またね、お父さん」



百花は笑顔で、環くんのお墓に手を振る。



「環くん、また会いに来るね」



わたしは別れを惜しみながら、左手で百花の小さな手を握った。



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