塾カレ
「茉鈴のお母さん」




ゆらがいつになく真剣な顔でいう




「もう、言ってもいいんじゃないんでしょうか?
せめて、ここにいる人たちのことは。」








「ゆら…?」



「私もそう思います。隼人は?」



「…任せます。」









みんな…一体何の話をしているの?





お母さんは、はぁー、と長く息を吐き声を発した。





「3人とも、時間は大丈夫?
できればあなた達にも聞いて欲しいの。
帰りは送らせてもらうわ。」




「「大丈夫ですっ!!」」




「はい」




帰りはクールな隼人が送ってくれるそうなので気にしなくて大丈夫ですよ♪





そう言うなりかなめは椅子を持ってきて座った。








「一言も言ってねえし…」



ささくんがぼそっと呟いたが当の本人には聞こえてないっぽい…(笑)











…こほん。




「茉鈴、あなたは今…解離性障害を患っているの。」




「解離…?何それ」




「うーん…簡単に言うと記憶喪失ってところかしら。
今朝の頭痛もその影響よ。」








記憶…喪失……




「これから話すこと、しっかり聞いてね。
けど、辛いようなら言って?すぐやめるわ。」





私は黙って頷いた。



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