塾カレ
照れて…る?




いやいやいや!!!





何都合よく解釈してんだ私よ、立場を慎め?





「結城くん、カイロ使いますか?
使いかけですけど、まだ温かいので!」




「大丈夫です。それは音無さんが使ってください…風邪を引いてしまったら困ります」





「そ、そうですか…結城くんも、風邪引かないでくださいね?」





「はい」





出会った時に比べたら随分と優しくなった気がする結城くん。




少しは心を許してくれたってことでいいのかな?





「音無さん、今からどこに行こうとしていたんですか?」




「あ、今日は特に予定がなかったので街をぶらぶらしようと思っていたんです。結城くんは?」





「俺は今から塾です。今月から週2に増やしたんです」





「わ!そうだったんですか…!
引き止めてしまって申し訳ないです!」




「気にしないでください。俺も、音無さんの体調が気になってたので直接話せてよかったですよ」





っ///




いやいやいや、今の結城くんは罪深いぞ…




純粋に心配してくれる結城くんに意識しまくりな私も大罪だけども。




「ご心配ありがとうございます!塾、頑張ってくださいね!」




はい、と言うと結城くんは手を振り帰っていった





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