カミヒトエ


『桜ーッ!!』

桜に向かって声を張り上げる。

『え?…はっ…あっ!』

振り向いたその額に、汗が伝っているのが分かる。

『おはよー☆』
『はよっす!』

私と諭は桜に追い付き、肩を叩き、

――ガラッ!
角を曲がってすぐにある教室へ駆け込んだ。

…が、

『お前ら…。』

『『『え?』』』

見事ハモった私達三人の前には、仁王立ちする川ちゃん。


スパパパパーンッッッ!!


…出席簿で頭を叩かれた。
『いったいよー!』

私は可愛く泣くフリをしてみたが効く筈も無く、

『…放課後バツ掃除!』

の刑になった。

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