カミヒトエ

私はペダルを踏むスピードを早め、諭の横まで来ると、するりとチャリから降りた。

『おぅっ、今日もあっちぃなぁ〜。』

幹元 諭(ミキモト サトシ)とは幼馴染み。

唯一、徒歩圏内にある民家なのだ。

諭は汗を拭う。

日焼けした肌に黒髪の短髪、バリバリのスポーツ少年。

『てゆうか、何で歩きなのよ!チャリは?』

ちなみに学校まで徒歩…数時間。

あんまり考えたくない。
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