腐女子な私と、3人の萌え王子
「『黒髪と 胸元空いた白いシャツ 禁断の三角地帯に 顔うずめたい』」
ノートに綴られた文字を、楓馬が声に出して読む。
竜也がポカンと口を開ける。
楓馬も「なんだ?これ?」って顔をする。
ただひとり、優人だけが引きつった顔をして、鳥肌が立つ体を抱きしめたあと、急いてシャツのボタンを上まで閉めた。
眼鏡の奥の目が、明らかに怯えている。
竜也と楓馬は互いに顔を見合わせたあと、ハッと気づいて爆笑した。
「優人のことか!!」
「やべっ!マジでうける!!」
腹を抱えて、膝を叩いて笑う2人。
「人生最大の危機を感じた。俺、帰る」
そそくさと、その場を去ろうとする優人の腕を掴んで、引き止めようとする竜也と楓馬。
この混乱の原因が、自分のポエトリーノートにあると知りつつ、目の前で繰り広げられる3人の絡みに興奮する。