センパイのカノジョにしてください


「……なるほどね~」

告白のことはさすがに話さなかったけど、その他モロモロのほとんどを由実ちゃんに話し終えると、由実ちゃんは胸の前で腕組みをして、何度もうなずいた。


「でさ~。その人、カノジョとか好きな人はいないの?」

「ぐっ!!え~~~」

「『え~~~』って。バカね、そこ一番大事じゃない?」

「きけないよ~」

「これだからお子ちゃまは」

「すぐ子供扱いする~」

おもしろくなくて、私は途中から体育座りしてた自分の足のヒザ小僧にカオをうずめる。

さっきの圭太センパイもそうだし、由実ちゃんもだし。
友達からもしょっちゅう子供扱いされる。
自分でも、大人っぽくはない自覚はあるけど、そんなに言わなくてもいいのになって思う。


「だって子供だもん。そんな基本的なこともリサーチしないのは恋愛初心者の証拠」

「むぅぅぅ」

一刀両断。
でも、由実ちゃんにはなにも反論できない。

だって中学生の時にすでに色々経験済み。
由実ちゃんが中3の時、ウチでエッチしてるところをお母さんに見つかって、大問題になったこともある。
そんな由実ちゃん、多分カレシだって途切れたことがない。

カオも体型もそんなに変わらないのに、この差はなんなんだろう?


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