センパイのカノジョにしてください
「そういえば、今日はバイトないんですか?」
「うん、今日は休み」
「朝早いんですか?」
「ん~、その日によるかな、バイト先から現場まで遠いと早くて、一回朝7時半ってのがあった」
「そうなんですね~。剣道はまだやってますか?」
「うん、時間ある時は子供ん時通ってた道場でやってる。神崎はもうやらないの?」
「多分……」
圭太センパイがやってるならやりたい気もするけど。
「まぁな、あの実力じゃ続ける気はしないよな」
「む~」
圭太センパイは私がクチをとがらせてるのを見ていじわるく笑う。
だけど、そのうち優しく笑って、
「ジョーダンだよ。せっかくやったんだから、またやりたくなったら、ウチの道場来ればいいよ」
って誘ってくれた。
「はいっ!!」
その後も、高校生活のハナシをきいたり、この1年会えていなかった間のことを埋めるみたいにハナシをした。
圭太センパイを独り占めできてることはとてつもなく嬉しかったし。
圭太センパイも楽しんでくれてるのはうぬぼれなんかじゃないと思う。
もしも。もしも。もしも。
もしも、圭太センパイのカノジョになれたら、こんな風にすご~く楽しい生活があるんだよねきっと。
絶対に、がんばって告白するぞ!!