センパイのカノジョにしてください
6.ライバル
正門をくぐると圭太センパイはバイクのエンジンをとめた。
「歩こう」
「はぁ~い」
私たちはバイクをおりた。
ちょっと、ううん、かーなーりーっっ、ザンネン。
あ~んなに圭太センパイを近くに感じられたのに。
圭太センパイはバイクを押して、私はヘルメットを持って並んで歩いた。
「桜きれいだったなー」
「ですね~」
剣道場はグラウンドの奥。
道場専門の建物で、1階は柔道部、2階が剣道部。
道場に近づくと、柔道部の練習する声や音がきこえてくる。
道場の前にバイクを停めて、買ってきたジュースはセンパイが持ってくれた。
なんにも言わなくても自分が持つのが当たり前みたいに。
本当に相手に気を遣わせない。
本当にやさしい人。
やっぱり大好き!