センパイのカノジョにしてください
圭太センパイを好きだって自覚したのは1年の夏休みぐらいから。
私のこと本当にていねいに指導してくれるし、部活以外の時間でガッコーで会っても気軽に声をかけてくれるし。
理系科目が苦手な私にテスト前になるといつも根気強く勉強を教えてくれた。
もちろん、成績不振になると、部活動に参加できなくなるから、剣道部のことを思ってだってこともわかってるつもり。
だけど、周りからも「圭太センパイって真央ちゃんのこと好きなんじゃない?」ってからかわれてた。
そのコトバを本気にしちゃダメだって自分に言い聞かせてたけど、ココロのどこかで「圭太センパイも私のこと好きなんじゃないかな」って思ってた。
カノジョもいなかったし。
だけど、私は告白されることもなく、圭太センパイは中学を卒業していった。
圭太センパイに想いを伝えないままになってしまったことをすごく後悔してる。