×××から始まる関係


「どうしたんだよ、こっち来いよ」

翌日、仕事終わりにユージの部屋に寄ると、入って早々セックスに持ち込もうとする。

いつだってそう。
私は彼の性欲を満たすためだけに存在してる。


「離してっ」

彼の手を振り払った。

「どうしたんだよ、ミチ」

生理の時ですら拒んだことのない私。
当然、彼はビックリしてる。


「もうやだっ!ユージのこと好きなの、もうやめてやる!」

「はぁ?」

ハトが豆鉄砲くらうってこういうことかな。
目をまんまるくしてる。


「昨日、どこでなにしてた?」

「え?男友だちと」

「ウソばっかり!あの女に指輪でも買ってやったの?」

ユージはハッとしたあと、渋い顔をする。

決定的だ。


「私ばっかりユージのこと好きで。私ばっかり!ユージは最初から私のこと都合のいい女扱いしてる!」

「黙れよっ」

そう言うと同時に、ユージは私の唇を奪い口をふさいだ。


いつだってそう。
ユージは都合が悪くなるとこうやって私のカラダに言い聞かせてきた。

もう私はだまされない。


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