天然猫とおバカは紙一重。
天使さまに手を引かれながら色んなお話をした。

どうしてここに来たのーとか、ゆうくんとの関係とか。



ここに来たのは特に、ゆうくんに進められたってだけ。
ゆうくんは、お兄ちゃんみたいな人!!って言ったら、内緒にした方がいいかもねーって頭を撫でられた



理事長さんと仲がいいのはあんまり宜しくない様子

ゆうくんに話しかけたりできないのかなって想像してしょんぼりぬ。



天使さまは1年1組
1組は少人数クラスで、総合評価Sの人のクラスなんだってー

天使さま凄いんだなーって後ろ姿をみつめる。


ふわふわの猫っ毛はキラキラ輝く金色。
目の色はよく見たわけじゃないけどスカイブルーでお空みたい。


天使さまのことずっと見て言われるなーって動く度にふわふわ揺れる髪の毛を眺めながら笑う。



「ぼーっとしてないー?
って…笑うと、かわ…」

「かわ???
サメ?ワニ??」

「そっちじゃないー
全くー、それが天然なんだもんなー」


くそぅーってブツブツ言いながらまたふわふわ。

天使さまは何が悔しいんだろうか??



手を引かれるままあっちへこっちへと動く。

校内には入れたけど、まだまだ広いなぁー!!って校内を見つめつつ思う。



この学園、頼城学園 ヨリシロガクエン は、エリートとかお金持ちとか、審査が厳しいようで

ゆうくんってば、いつの間にそんなすごい人に、なんてお話を聞きながら思ったり


でも、この学園にいる天使さまも凄いんだよなーって思うと手を繋いでるのが申し訳なくなってきた


いいろだろうか、と見つめていると止まったことに気づけず思わず天使さまにぶつかった


「ほらぁー!ぼっーっとしてない!!」

「むー、ごめんなさい」


よしよーしって頭を撫でられる

ボクも天使さまの頭撫でてみたいけど、撫でられるのが気持ちよくて思わず目を細める



すると、どこかの扉の前にいたようで扉から人が出てきた


「よう、澄
朝ぶりだね」



なんとなんと!会いたかった目的地ゆうくんではないか!!!

どうやらいつのまにか連れてきてくれたようで、天使さまに申し訳なく思いながら手を離してゆうくんに抱きつきに行く



「ゆうくんー!!!
おはよう!!天使さまに連れてきてもらったの!」

「天使さま??…あぁ、早房か
ありがとうな」

「いえいえー
じゃあ、澄ー
また今度会おうね!」


うん!と頷き手を振りながらどこかに消えていった天使さまを見送った。
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