天然猫とおバカは紙一重。
「さて、なんで初日から遅刻したあげく、早房と手を繋ぎながらきたのかなー?」


と、真っ黒ーい笑顔でにっこりわらうゆうくんは恐ろしく……


澄ちゃんだっぁぁああああしゅ!!!!!!



脱兎の如く走り出そうとした瞬間あっさり捕まったのである。


ぐえっ、締まってる…………





そのままズルズルとお部屋の中へ…

ここはどこだー…


「澄ー!
朝ぶりだー!おはよう、可愛いね!」

「あ、あーくんもいるんだね
助けてくれると嬉しいな」


ニコニコ笑顔のゆうくんの弟、兼ボクのお兄ちゃんのような人
浪風 ナミカゼ朝陽 アサヒ こと、あーくん



あーくんに向かって手を伸ばしたら嬉しそうな顔して手を引いてくれる

さすが分かってる。ボクを救い出してぇー



「もう、夕陽は乱暴なんだよ!
澄は繊細なんだからね?」

「だってこいつ早房と手繋いでくるんだぜ??
しかも天使さまだって」

「ちょっ!!澄!
ほんとなの!??」


「む??」


ホントだよーと頷きつつ机の上にあったお菓子をぽりぽり。

甘い物は正義だよね。
お菓子なんて誰が考えたんだ!褒めるぞな!!


幸せにひたってると、腰に衝撃が…

「ぉぐふっ!!!!
な、なんぞな!!!???」

「澄?迂闊に手を繋いだりしちゃダメって言ったよね??
天使さまだよ?確かに。澄は天使だけどダメなの。むしろ、天使だからダメなの!」

「むー、やっぱり天使さまと手を繋ぐのはダメだったのか」

ふむ、そうかそうか。と頷きつつあまり良く分かってないデス。


こうなったあーくんにはとりあえずフムフム。が一番効くのだ。


「澄、まって??
天使なのは澄だよ?早房は天使じゃなくて悪魔なんだよ!」

「あくま??天使さま悪魔だったの?」

「そう!だから手なんか繋いじゃダメ!」

「…はーい」


あーくん頭大丈夫かな??
心配になりながらお菓子をぽりぽ、、ぽ??


なぜか手に持っていたお菓子が消えており探す。とても探す。とりあえず探す。


「澄、お菓子食うのもいいけど説明聞いて」


「ふぉっ!お菓子はそこにぃいい「澄?」 はい。」

怒った感満載のゆうくんのいうことは聞くよ!!
澄さんかしこいからね!!



ピシッ!と正座して聞く。


「早房のことは一旦置いといて
頼城学園へようこそ。俺は理事長。
そこのアホは澄の担任になる
寮の部屋は澄は、1人だな。1ヶ月後に試験があるから頑張ってな
学校のシステムとかは、まあいつか慣れるだろ」

「はーい!」



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