いつか、青空の下で君と



「やったぁ〜!!やっぱり鎖那のこと好きだ〜!!」









窓から見える、中庭に咲いている満開の桜がそっと吹いた風に乗ってゆらり、ゆらりと舞い落ちてくる。










癒しって褒められてるのかいまいちわからないけど。







幼稚園になる前からずっと一緒に居たすずにそう言われるのは嬉しいな。







だって私の内面を知っているからこそ言えることだもんね??









「あっ、すず、お手洗いに行ってくるね!」










トイレに行くすずを見送ったあと、教室の辺りを見渡した。








「知らない子多いなぁ〜」








私の地元からは少しだけ離れているこの桜ヶ丘高校は私とすずをあわせて10人も満たない。







そのうえ、13クラスもあるからすずと同じクラスになれたのは奇跡なんじゃないかってくらいすごいんだよね…。









そういえば、さっきすずが可愛いって言ってた女の子も同じクラスだ。








真っ黒い髪の毛が胸上まで伸びていて、雪の様に白い肌がよく映えている。






__バッチ








んんん?







今…、目あった、よね?







これから同じクラスだしニコってした方がいいかな?







でもまだ話したことのない奴にそんなことをされてもいやだったりするかも!?







あぁぁぁぁ!どーしよ!!






なんて、一人プチパニック。







普通に話せばいいのにね?







そんな余裕がないくらい焦っている私。










「ねぇねぇ!!ししだま……さん?」







「うわぁ!」







「えっ!?あっごめん!!びっくりさせちゃった!??」




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