いつか、青空の下で君と



暇だな、なんて考えながらなんとなく、なんとなく隣に座っている人に目線をむけた。







______ドキッ






時が止まったような感覚に陥る。








窓から差し込んだ日差しで、明るいアッシュグレーの髪がさらにキラキラ輝いてみえて。






大きい二重の切れ長の目を縁取ったまつげは私より長いんじゃないかってくらい長くて。







シュッとした顔の輪郭、筋の通った鼻に綺麗な形をした唇。






……すっごい。







こんなイケメンな人、初めて見た……。









多分5分くらいずっと見てたんだと思う。








あまりにも綺麗なその横顔に見惚れていたら、私の視線に気がついた彼がそっとこちらを向いてきた。









「………」








「……なんか、顔に付いてた?」








「………え?」








「だって、ずっと見てたでしょ?」








ひゃあ〜〜!!







横目で見てたからバレてないと思ってたけど、バレてた!!









「いや別にそういうわけじゃ!!ただ、こんなにかっこいい人初めて見たなって思って…。あぁぁぁ!!じゃなくて今のは……」








何自分で墓穴掘ってんのよ〜〜っ!?









「ははっ!もうわかったよ、ありがとう。かっこいいって思ってくれたんでしょう?」









「………っ」







あぁ。イケメンは失礼なことを言ってもイケメンに返してくれるんだなって思う。








だけど、それ以上にイケメンは笑うとさらにイケメンになんだなって。









そんなくだらないことを考えていた。





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