綺麗な、ワタシ。
その衝撃で左目がぼとりと床に落ち、その水晶体が私を見つめた。


「あっ...、あぁぁぁあ?」


私は左目を拾って、目を合わせた。


___もう、この目と私を繋ぐものは何も無い。


私とこの目は、完全な、《別のモノ》だ。


それが、悔しくて虚しくて寂しくて。


畠山さんが逃げ去るのもきにせず、私はその目を抱き続けた。


1通り落ち着くと、その目をぽっかりと空洞になっている部分にうめた。


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