綺麗な、ワタシ。
ぐるり、と会場を見回した。


みんながじっと、こちらを見ている。


私が質問に答えるのを、今か、今か、と待っているのだ。


どきん、と胸が疼いた。


こんなにも見つめられたのは初めてだ。


「......私は、女優になることを、ずっと夢見ていました...。


誰からも愛され、敬愛され、羨まれる、そんな女優になることを。


その1歩を、この、素晴らしいコンテストで踏み出せて、とっても幸せです!


コンテスト受賞者として、そして、役者として。

これからも頑張っていきたいです」

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