胸いっぱいGYU
「久住さん!オレ、教師になりたいです」
「・・・はい・・??」
混乱状態の久住さんにとりあえず日本に帰国してきたわけと今日あった出来事を話した。
オレの話をただ黙って聞いてくれていた。
日本に帰ってきた理由・・。
そんなものはどうだっていい。
オレの中で過去のものとなった花園香奈のことよりも成長した現在の沙都の姿を見たことの方が重要だった。
「・・・まぁ、な・・オレも花園グループのことはニュースで知って驚いたよ・・。お前のことも気になったし」
「すいません・・長年に渡って心配かけてしまって・・」
久住さんがオレのことをめちゃくちゃ心配してくれていたのはずっとわかっていた。
日本を発ってからのオレのこと、オレが傷つけた沙都のこと、この人には心配のかけっぱなしだ。
「それは、さておきだ・・・お前・・教師って・・」
いよいよオレの中での本題にはいっていった。