胸いっぱいGYU

「・・・はい・・。理由は、さっき話したとおりです」


オレが久住さんに話したこと。

それは、沙都と付き合っていたころに二人で語り合った叶わぬ夢。

そして、オレが今日見かけた沙都・・。

オレが心底から思う自分の気持ち・・。


「オレ・・あのころもう二度と沙都には会わないと決めました。だからこそ、あんなにも沙都のこと傷つけた・・。・・・けど・・偶然見かけた沙都は・・そんなオレの決心を壊すほどで・・。何年経っても変わらない・・愛おしいです・・」


自分でもわからない。

なんでこんなに沙都を想う?





「・・諒・・。沙都今付き合ってるヤツいるみたいだぞ・・?」




久住さんはオレにハッキリその事実を伝えた。




・・・・・。



そ・・か・・。

沙都・・あれからちゃんと恋愛できてたんだな・・。


沙都は・・オレとは違ってちゃんと前を見て生きていたんだな・・。


なんだろ・・。


やっぱりその事実に動揺したのも本当だけど・・あれから沙都がちゃんと恋愛をしていっているということがうれしくもある・・。




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