胸いっぱいGYU


「・・・・!?」


走るスピードが落ちてきた私はついに諒に追いつかれてしまった。

私の後ろはもう壁・・。


逃げらんない・・。



「はぁ・・はぁ・・・。やっとつかまえた・・っ」

諒は私の両手をガッチリと握った。

「お前・・逃げ足はえーよ・・」

二人して乱れた息がとまらない。


「やだ・・離してよ・・!」



「・・離さない」


どんな顔して諒のこと見たらいいのよ!?


顔が・・上げられない・・。




「いいから、沙都。こっちむいて?」


そんなの・・ムリだよ・・。


「・・・あ、そ・・・無理矢理キスされたい?」



「・・・・・!?」


私は思わず顔を上げて目を見開いてしまった。


目の前の諒が少し・・微笑んでいた。


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